杖の付属武術

神道夢想流杖術には、神道夢想流剣術の形としての「四通八通」他、後に杖術の発展形として作られた内田流短杖術と、古くから併伝され稽古された一心流鎖鎌術、一角流十手術、中和流短剣術が付属武術として伝えられています。
その他に、捕縛術としての一達流捕縛術もあったのですが、残念なことに現在は失伝しています。

付属武術は、杖術の修行が進み、4段か5段以上となった時点で稽古を始めるものであり、原則として初心者は稽古することはできません

短杖(写真)は3尺程度の白樫の木でできていますが、手元から先にかけてテーパーがはいっており、先が若干細くなっています。
写真にはありませんが、手元の近くに紐を通す穴があり、そこに紐を通して輪を作り使用します。

内田流短杖術
幕末から明治維新に際し、西洋のステッキを念頭に置いて内田良五郎により創始された武術です。


一心流鎖鎌術
15世紀に念阿弥慈音により創始されたとも伝えられる鎖鎌術で、諸刃の鎌と、握り手を守るL字型の金具が特徴的です。
鎖は約3.6メートルで柄の下に結び、その先には分銅がつきます。(写真は練習用のもの)

形としては表・影として各12本、奥として6本、口伝として長柄鎌8本が伝えられています。